こんにちは、Jeff.Naoです。
各プロップファームはプロップトレーダーに対してトレードのルールやノルマを課してきます。
それは、プロップファームチャレンジ中はもちろん、チャレンジの課題に合格後して資金を獲得した後でもトレーダーに課されるルールもあります。プロップトレーダーとは、会社から資金の提供を受けて取引を行う訳ですから、ルールを守る事はプロップファームとの信頼関係を築く上でも重要になってきます。
ルールを守らないで自由な取引をし続けてしまった場合、チャレンジ中であれば即不合格、またチャレンジ合格後でも資金の没収や報酬の停止になってしまう事もありますので、各プロップファームから資金の提供を受ける際にはしっかりとルールを確認しておく必要があります。
私の周りでも、実際にプロップファームチャレンジの課題はクリアしたものの、その後ルールを守らずに資金の凍結を受けてしまったプロップトレーダーからの相談はよくあります。
また、これらのルールはプロップファームによって大きく違いがあり、細かく設定されていると事もあれば、比較的緩いところもあります。
今回は、プロップトレーダーになる為に最低限抑えておきたい、プロップファームのルールやノルマについて、もっとも制限されやすい8つのルールを説明していきたいと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。
最低取引量
最低取引量とは、プロップファームの資金で一定期間に取引しなければならない、あるいはプロップファームチャレンジ期間内に取引を行わなければならない、最低限の取引量のことです。
これらは、エントリーするロット数やエントリー回数等、それぞれ各プロップファームによって指定があります。当然ながら取引量が0の場合は何も取引をしない(資金を委託しているのに利益を生み出さない)、またはチャレンジ期間中に何の取引もしていないという事になってしまいますので、ほぼ全てのプロップファームやチャレンジに設定されているルールです。
最低取引量が大きいプロップファームは、取引量の大きい戦略を立てなければなりませんし、最低取引量が小さいプロップファームは、取引量が多く指定されているプロップファームと比較して多くも少なくも戦略を立てる事ができるので、戦略の幅を広げる事が出来ます。
最悪のケースとしては利益はしっかりと出しているのに、最低取引量が足りていないから報酬が得られないという事態もありうるので、これらのルールはしっかりと守れるようにトレード戦略を立てて行かなければなりません。
また、これらは普段の取引スタイルで取引量が多いほうが得意、少ないほうが得意など、各トレーダーにあると思いますので、どのプロップファームを選ぶかという点でも参考にするべきところでしょう。
損失率の制限
損失率の制限とは、各プロップファームで許容される損切り(ストップロス)の値となります。資金管理のルールの中でも非常に重要な部分となっており、ほぼ全てのプロップファームでこの損失率のルールは設定されています。
損失率の制限は、例えば1日の取引で5%以上の損失を出してはいけないという様なルールであったり、1か月間で10%以上の損失を出してはいけないという形で設定されていて、これらの値は各プロップファームによって異なるため、自身の得意とする取引スタイルによって参考にしたい点でもあります。
損失率の制限を厳しく制限しているプロップファームでは損失を抑える意識の高いトレードスタイルの人が向いていますし、制限が緩いプロップファームではリスクを取って大きな利益を狙いたいトレーダーのスタイルに向いています。
取引の対象
各プロップファームでは、自社の資金を委託するにあたって、プロップトレーダーが取引可能な金融商品が指定されています。例えば、あるプロップファームでは金の取引も可能であったり、あるプロップファームでは仮想通貨の取引も可能であったりします。
日ごろ個人でトレードをする上でも、金の取引が得意であったり、クロス円の取引が得意であったり、成果を出しやすい金融商品は異なってくると思いますので、この点はしっかりと確認しておくべきでしょう。
取引の対象が広いプロップファームであれば、自分の得意とする金融商品を選べる可能性が高く、よりパフォーマンスの高い運用をする事ができる事が期待できますし、逆に取引の対象が狭いプロップファームであれば、自身のトレードスタイルが制限される可能性が高くなってしまいます。
取引時間
取引時間とは、プロップファームから委託された資金を取引できる時間のことです。近年参加可能なプロップファームでは。取引可能な時間帯の制限は無く比較的自由な時間でトレード可能なところが多いですが、中には日本時間は禁止、ロンドン時間は禁止という様な形で、取引可能な時間が指定されているケースがあります。
取引時間の指定が緩いプロップファームであれば自分のスタイルに合わせてトレードを行う事が出来る可能性が高く、取引時間が制限されているプロップファームであれば、トレードのスタイルが限られてしまう可能性がありますし、日本人にとっては日本時間に稼働できるかどうかで、昼夜のサイクルが異なってきてしまう可能性も出てきます。
また、毎日の取引時間の指定だけではなく、例えばアメリカの雇用統計発表時など、大きく値動きがある指標発表時は取引を禁止するプロップファームもあります。大きな指標発表時のトレンドを狙う手法をメインとしている様なトレーダーは、こういった点でルールがあると、スタイルを制限されてしまう可能性もあります。
他にも、週明け月曜日のオープンのタイミングであったり、とにかく大きな値動きでプロップトレーダーが誤って必要以上の損失を出してしまう事を予防する為のルールを設定している所もありますので、これらのルールは事前にしっかりと確認しておくようにしましょう。
デイトレの可否
プロップファームの形態によっては、デイトレード、つまりは当日中での売買が許可されていない所もあります。主に株やオプションを取り扱っている所で制限されていますが、誰でも参加可能なプロップファームチャレンジを実施しているプロップファームでは近年あまりこういった制限は見られません。
特性としては、デイトレが許可されているプロップファームであれば、取引頻度も高くする事が出来る分、短期間で利益を狙うことができますが、デイトレが許可されていないプロップファームの場合は、限られたエントリー回数で一定の利益を狙っていく戦略が必要とされてきます。
上で述べている通り、近年の誰でも参加可能なチャレンジの形を採用しているプロップファームの多くは、利益を得られる形であればトレーダーの自由な手法を尊重してデイトレを許可している所がほとんどですが、まれにこういった制限を課している所もありますので頭に入れておきましょう。
スキャルピングの可否
スキャルピング手法とは数秒から数分程度の短い時間に、何度も売買を繰り返して利益を積み重ねるトレード手法で、少額の資金で短期間で利益を狙うことができるという特性もあり、特に個人トレーダーの中では人気のトレード手法です。
ただ、スキャルピング手法は短時間で何度も取引を行う都合上、取引のシステムへの負荷を理由に禁止しているFXのプラットフォームは意外と多くあり、プロップファームもトレーダーの手法としてスキャルピングを禁止としているケースがありますので、この点は注意が必要です。
特に日ごろからスキャルピング手法を採用していて、プロップファームでもスキャルピング手法を用いて稼いでいこうと思っているのであれば、必ずスキャルピング手法が許可されているプロップファームを選択しましょう。これらのルールを守らないと、突然の資金の凍結や取引の中止をされてしまうリスクがあります。
エントリー・エグジットのルール
エントリー・エグジットのルールとは、売買の注文時に守らなければならない取引ルールの事です。例えば、1回の取引を行う上でのロットの上限数や、最大のポジション数等、細かなルールが設定されている場合があります。
これらのルールを統一する事で、プロップファーム側もトレーダーに資金を委託するにあたって予想外の損失を防いだり、安定したトレードを行わせるようにしています。
また、エントリー・エグジットのルールは各プロップファームによって大きく内容が異なってくる可能性があるルールでもあるため、プロップトレーダーが取引戦略を立てて行く上で、損失率に併せて重要な要素であると言えます。
プロップトレーダーのノルマ
ノルマとは、プロップファームから委託された資金で出さなければならない最低限の利益の事です。プロップトレーダーとしてこれから稼いでいく上では、常に向き合い続けなければならない最も重要なポイントとも言えるでしょう。
設定されたノルマを達成できないトレーダーはそもそもチャレンジに合格できない事は当然ですが、資金を委託された後にも、再度チャレンジからやり直しになってしまう可能性もあります。
ノルマは各プロップファームごとに設定されており、以下の様な物があります。
- 一定期間の利益率が〇%以上
- 一定期間の取引量が〇通貨以上
- 一定期間の損失率が〇%以下
当然ながら、プロップトレーダーとして大きな報酬を獲得していくためには委託された資金でトレードを行い、利益を獲得していかなければなりません。利益を獲得する為には、一定量の取引をする事も必要です。
ただ、逆に言うとこのノルマがある事はプロップトレーダーとしての働き方の大きなメリットです。何故ならルールを守ってノルマを達成しておけば、プロップファームからは何も文句は言われず、利益に対して高い割合での報酬を受けられるという事です。極端な話、1日でノルマを達成する事が出来れば、次のノルマの期間まで何もしなくたって報酬が約束されます。
ノルマの難易度もそこまで無理難題を押し付けられる事も無く、プロップファームチャレンジの課題に合格するのと同程度の所が多いので、自分の裁量でトレードを行って、稼ぎたい金額に応じて稼働する日数を調整できるのは、やはり画期的なトレーダーの働き方だと思います。
まとめ
いかがでしたか?
プロップトレーダーとしてお金を稼いでいく上では、今までの個人の自由な環境でトレードを行うものとは違ったいくつかのルールや制約があります。ただ、これらは自分のトレードスタイルに適したルールを設定しているプロップファームを選ぶ事が出来ますし、どのルールも決して無理難題を押し付けてくる様なものではありません。
また、今回の記事で紹介しているルールは主に設定されてるケースが比較的多いもので、中には全く別の独自のルールを設定している場合もありますので、どんなルールやノルマがあるのかの確認はしっかりと行った上で自分に合った物を選んでいきましょう。
また、私たちのコミュニティでも現在各プロップファームのルールやノルマなどについて、日本語でわかりやすくまとめた物を提供出来る様な準備を進めていっていますので、コミュニティ参加者に参加してもらえればより良い情報の精査が出来るようになると思います。
コミュニティ参加は無料です。有料のサービスの紹介も行っていく予定ですが、勧誘等は一切行っていませんし、参加するだけでメリットがあるようなコミュニティを作っていきたいと思っていますので、是非気軽に参加してもらえればと思います。