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SMC日本語解説 – オーダーブロックとサポート・レジスタンスの違いとは?

こんにちは、Jeff.Naoです。

本ブログではスマートマネーコンセプト(SMC)について解説していますが、その中でよくいただく質問の一つが、「オーダーブロックとサポレジゾーンは結局同じではないのか?」というものです。

非常に本質を突いた疑問だと思います。

確かに、オーダーブロックもサポート・レジスタンスゾーンも、いずれも反転が起こりやすい価格帯として捉えられます。そのため、実質的には同じものではないかと感じるのも無理はありません。実際、SMCを実践しているトレーダーの中には、あえて「オーダーブロック」と呼ばず、「サポートゾーン」「レジスタンスゾーン」と表現している方もいます。

ただし、私個人としては、両者の考え方には微妙な違いがあると感じています。

私の中でのイメージを簡単に表すと、次のようになります。

サポート・レジスタンスゾーンを「価格が到達した際に何らかの反応が期待できる水準」と定義するのであれば、オーダーブロックは「そのサポレジに一定の条件を加え、より狙った方向へ動く可能性が高いと考えられる価格帯」と捉えることができます。

言い換えれば、サポレジゾーンをより洗練させ、精度を高めたものがオーダーブロックだというイメージです。

本記事では、私なりの視点でオーダーブロックとサポレジゾーンの違いを整理しました。

また、SMCには専門用語が多く、オーダーブロックとサポレジのように意味が近いものや、人によって解釈が分かれる概念も少なくありません。そうした用語のニュアンスの違いについてもあわせて解説しています。

サポート・レジスタンスゾーンとは

サポート・レジスタンスゾーンとは、価格がその水準付近に到達した際に、何らかの反応が起こる可能性が高いと考えられる価格帯のことを指します。

たとえばサポートゾーンに価格が近づけば上昇が意識され、反対にレジスタンスゾーンに到達すれば下落が意識されます。

サポレジとして機能しやすいのは、スイングハイやスイングローのように、過去に価格が止まった実績のある水準です。また、ダブルトップやダブルボトム、トリプルトップ・トリプルボトムなど、何度も反発している価格帯ほど、強いサポレジとして認識されやすくなります。

こうした水準は多くのトレーダーに意識されているため、決済注文や新規注文が集中していると考えられます。そのため、価格が到達した際には、反発するのか、それともブレイクするのかを見極めながらエントリーを判断することになります。

オーダーブロックとは

オーダーブロックの基本的な考え方の中心にあるのは、スマートマネー(大口の機関投資家)の存在です。

彼らがストップ狩りなどを通じて価格を動かし、大量のポジションを構築したと考えられる価格帯が、オーダーブロックの候補となります。

オーダーブロックは、スマートマネーが以前に仕込んだポジション(現在は含み損になっている可能性があるポジション)を整理・決済したいと考える水準でもあります。そのため、価格がその水準に戻ってくると、大きな反転が起こりやすいと解釈されます。

つまり、オーダーブロック付近では、反発を前提としたエントリーを検討することになります。

オーダーブロックとサポレジは似た概念である

実際のところ、オーダーブロックとサポレジゾーンが重なるケースは少なくありません。

どちらもスイングハイやスイングローが候補となりやすいため、価格帯が近くなるのはある意味当然とも言えます。

ただし、オーダーブロックは「その水準で反転する」という前提のもとにエントリーを考えるため、より精緻なチャート分析が求められます。

また、状況によってはスイングハイやスイングロー以外の水準がオーダーブロックの候補となることもあります。

信頼性の高いオーダーブロックとなる条件

信頼性の高い、つまり「しっかりと反転が期待できる」オーダーブロックとなるためには、いくつかの条件が必要です。私が特に重視しているのは、次の3点です。

・ストップ狩りのような値動きがあること
・ストップ狩り後に勢いよく反転していること
・BOSまたはCHOCHを伴っていること

これらを満たしている場合、「その価格帯にはスマートマネーが介入している可能性が高い」と判断できます。

それでは、それぞれについて詳しく見ていきましょう。

ストップ狩りのような値動きがあること

ストップ狩りとは、スマートマネーが目立つ高値や安値をあえてブレイクさせ、他のトレーダーの損切り注文を発動させる動きのことを指します。

損切り注文が一斉に執行されると、市場の流動性が一時的に急増し、価格はブレイク方向へ勢いよく動きます。

しかし、これこそがスマートマネーの狙いです。流動性が十分に確保されたタイミングで、自身が本来取りたかったポジションを構築します。(上のチャートの例では、ストップ狩り後にショートを仕掛けています。)

ストップ狩り後に勢いよく反転していること

スマートマネーがストップ狩りによって十分な流動性を確保したあとに大量の注文を入れれば、当然ながら価格はその方向へ大きく動きます。

機能しやすいオーダーブロックとなる場合、ストップ狩り直後のローソク足には大陽線や大陰線が出現することが多く見られます。

上のチャートでは、その強い推進力を示す証拠としてFVG(フェアバリューギャップ)が形成されています。

このような動きが確認できると、「信頼性の高いオーダーブロックになる可能性が高い」と判断します。

FVGを伴うオーダーブロックは、OBIM(Order Block Imbalance:オーダーブロック・インバランス)と呼びます。

BOSまたはCHOCHを伴っていること

信頼性の高いオーダーブロックと判断するためには、ストップ狩りの後に現在のスイングをブレイクする動きが必要です。

上のチャートでは、すでに3つの条件のうち2つを満たしています。そのうえで直近の安値を明確にブレイクした時点で、「この波の高値がオーダーブロックになる」と判断します。

そしてこの段階になって初めて、候補となる価格帯にオーダーブロックのボックスを表示します。

緑色で示したオーダーブロックの価格帯は、スマートマネーが以前に構築したポジションを決済すると考えられる水準です。

そのため、価格がこのゾーンまで戻ってきたタイミングで、エントリーを検討します。

SMCには混同しやすい用語が多い

オーダーブロックとサポレジゾーン以外にも、SMCで使われる用語には、意味が似ているものが数多く存在します。

さらに厄介なのは、人によって同じ意味で使われていたり、微妙にニュアンスが異なっていたりする点です。そのため、学習の過程で混乱してしまうことも少なくありません。

ここでは、私自身が実際に混同した用語について紹介していきます。

オーダーブロックとPOI

オーダーブロックとは、前述の通り、スマートマネーがポジションを仕込んだと考えられる価格帯を指します。

一方、POIは「Point of Interest」の略で、日本語にすると「注目すべきポイント」という意味になります。実際には、エントリーを検討する価格帯として使われることがほとんどです。

なかには「POI=オーダーブロック」と解釈する人もいますが、一般的には、複数あるオーダーブロックの中でも特に重要度の高い価格帯をPOIと呼ぶ、というニュアンスが近いでしょう。

SMCはもともと中上級者向けの概念であり、用語の定義が厳密に統一されていない点も混乱の一因です。

なお、AOI(Area of Interest)という言葉もあります。こちらはPOIよりも広い範囲を指すことが多いものの、POIほど頻繁に使われる用語ではありません。

BOSとCHOCH

スマートマネーコンセプト(SMC)では、相場の構造(Market Structure)を最も重要な要素として捉えます。

相場構造とは、ダウ理論でも用いられるスイングの流れのことで、高値・安値の更新を追うことでトレンド方向を判断します。

一般的に、トレンド方向へ構造を更新するブレイクをBOS(Break of Structure)と呼び、反対方向へのブレイクをCHOCH(Change of Character)と呼びます。

なお、BOSはMSB(Market Structure Break)、CHOCHはMSS(Market Structure Shift)と表現されることもあります。

Hidden Gap、Imbalance、FairValue Gap、Void

・Hidden Gap
・Imbalance
・FairValue Gap
・void

これらはいずれも同じ概念を指しており、3本のローソク足の中で価格が重なっていない部分を意味します。

この価格帯は、需給バランスが大きく崩れたことで生じた“空白”のようなエリアであり、実際の取引量が少ないことが特徴です。

FVGの具体的な値動きについては、以下をご覧ください。

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SMCを本格的に学ぶために

日本語でSMCを体系的に解説している情報は多くはありません。

一方で、英語圏ではSMCが一種のブームとなっており、YouTubeなどを見れば多くのトレーダーが解説動画を公開しています。

SMCを本格的に学びたいのであれば、そうした海外のコンテンツを視聴したり、英語で書かれたブログを読むのも一つの方法です。ただし、それらの多くはある程度の前提知識があることを前提に話が進むため、断片的な理解にとどまってしまうケースも少なくありません。

また、同じ用語であっても解釈が人によって微妙に異なることが多く、独学では混乱しやすいのも事実です。

そのため、本気でSMCを学びたいのであれば、基礎から体系的に学べる有料教材やオンラインスクールを活用するのも有効な選択肢でしょう。

もちろん、解説は英語で行われることが多く、質問やコミュニケーションにも英語が必要になるため、ハードルは決して低くありません。しかし、英語に抵抗がない方にとっては、最短ルートになる可能性があります。(私自身もそのように学びました。)

なお、SMCの元祖とされるICT(Inner Circle Trader)のMichael Huddleston氏は、YouTubeで無料講座も公開しています。興味のある方は一度視聴してみるとよいでしょう。

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